- EDは年齢に関係なくみられます。成人男性の4人に1人、という事実!
近年では、若年男性でもEDで悩んでいる方が増加していると言われています。 - EDとは「Erectile Dysfunction」の略で、勃起不全や勃起障害のことで、男性なら起こりえる病気です。EDというと完全に勃起しない状態であると認識されている方が多いですが、具体的には、十分な勃起が得られない、維持できないため満足な性行為が行えないことを指します。性交の途中でダメになったり時々できないという方もEDの疑いがあります。
日本人の成人男性を調査したところ、下のグラフ通り4人に1人がED、軽度のEDを含めると約80%となります。
- EDは全く立たない状態と思っている方が多いのですが、
「完全に勃起が出来ない状態=ED」ではありません。
EDを疑う方は、以下の項目に当てはまるか確認してみてください。
- 神経伝達と血流が重要
- 性的刺激や陰茎への直接刺激による興奮が脳に伝わる
↓
勃起中枢が興奮して副交感神経を介して刺激が海綿体に伝達される
↓
陰茎に血液が流入し、血液が海綿体に吸収され勃起が起こる
↓
射精や性的刺激の中断により交感神経が優位になり海綿体の血液が流出する
↓
勃起が終了する
- 【機能性勃起障害】
- 心理的・精神的な理由により必要な勃起が得られない。(ストレス・緊張・性行為の失敗など)
ストレスは神経の伝達に影響を与えると考えられています。 - 【器質性勃起障害】
- 陰茎の支配神経、血管、組織などの障害で必要な勃起が得られない。
(男性ホルモンの低下・高血圧・糖尿病・生活習慣病・うつ病など) - 【混合型勃起障害】
- 機能性勃起障害と器質性勃起障害が併発して必要な勃起が得られない。
- 男性ホルモン(テストステロン)は筋肉を増強したり、精神活動を活発にする作用があります。また、一酸化窒素を増やして血管機能を正常に保つという働きもあります。
下記のグラフは日本人男性の男性ホルモン(テストステロン)の値を年代ごとに示したグラフです。20歳代をピークに年齢を重ねるに従い、男性ホルモン(テストステロン)の分泌は衰えていくのがわかります。
男性ホルモンが減ると一酸化窒素が減りEDになりやすくなる
20歳代 | 30歳代 | 40歳代 | 50歳代 | 60歳代 | 70歳代 | |
平均値 | 16.8 (pg/ml) |
14.3 (pg/ml) |
13.7 (pg/ml) |
12.0 (pg/ml) |
10.3 (pg/ml) |
8.5 (pg/ml) |
日本人男性におけるフリーテストステロン値の年齢分布
出典:岩本晃明ほか:日泌会誌 95 : 751, 2004
フリーテストステロン値の基準
フリーテストステロン値 | フリーテストステロン値 |
11.8pg/ml 以上 | 正常 |
11.8pg/ml ~8.5pg/ml | 要注意 |
8.5pg/ml 以下 | 治療が必要 |
男性ホルモン(テストステロン)の分泌は、第二時成長期を迎えると急激に上昇します。筋肉の成長や骨の成長を促し、男らしい体格へ変化を促します。また、テストステロン精神面(メンタル面)に於いても影響を与えることが確認されています。加齢に伴い男性ホルモン(テストステロン)の分泌量が減少するとEDになりやすくなります。当院では、男性ホルモン注射や男性ホルモン値(血液検査)測定も行っています。気になる方はお気軽にご相談ください。
- 【バランスの良い食事】
- 偏った食事をしていると、糖質や脂質を過剰摂取してしまいます。野菜の摂取量を増やしバランスのとれた食事をすることが大事です。野菜に含まれる食物繊維は血管を硬くする原因となる糖質や脂質の吸収を抑える働きがあります。
- 【適度な運動】
- 適度な運動をすることで、筋肉が増強し男性ホルモンの分泌が増え、体全体の血流も良くなります。
精神的なストレスも解消されて良質な睡眠を得る為にも毎日続けられる運動を心がけましょう。 - 【禁煙】
- 喫煙は血流を悪くし、動脈硬化につながります。ED予防と健康の為に禁煙することが大切です。
- 【飲酒はほどほどに】
- 適度な飲酒は、心身をリラックスさせ血流を良くしますが、過度の飲酒は男性ホルモンの主体であるテストステロンの分泌が低下してしまいます。
- 【ストレス】
- 精神的なストレスが多いと、神経伝達が悪くなり、EDガ起こりやすくなる傾向があります。適度な運動などでストレスを発散して、リラックスした日々を過ごすように心がけましょう。